メリーベル・ポーツネル:名前の由来
「デビュー50周年 萩尾望都 ポーの一族展」:ホワイト使いで印象に残ったのは「メリーベルと銀のばら」の見開きページ。光を浴びている人物たちの輪郭に細かくホワイトの線が入っていた(画像は文庫版『ポーの一族』2巻より)。 pic.twitter.com/gGnpqNLdSb
— よどるふ (@yodorufu) January 11, 2021
メリーベルは生まれたばかりの赤ん坊の頃にエドガーと一緒に乳母に捨てられました。
産みの母親はエヴァンズ伯爵の妾で「メリーウェザー」です。
メリーベルを産んだあとに体を悪くして亡くなりました。
お母さんの名前の一部の「メリー」と、美しいと言う意味のある「ベル」が組み合わさってメリーベル。
お母さんの愛情を感じる名前ですよね。
*原作の萩尾望都さんはメリーベルの名前を付ける時に「メリー○○」にしたかったそうです。
「ベル(belle)」には「美しい」と言う意味があり、合わせてメリーベルという名前になったそうです。
愛されていたメリーベルが何故捨てられたのか?
メリーベルはエヴァンズ伯爵の妾、メリーウェザーとの子ども。
エヴァンズ伯爵は、メリーウェザーが死んだあとにエドガーとメリーベルを、
正式に引き取ると言い出し、それに反感をもった伯爵夫人が乳母に、どこか遠いところで「殺せ」と命じます。
伯爵夫人には溺愛している息子がいたので、メリーベルたちが邪魔だったのです。
結局のところ、子ども達に情を持っていた乳母は殺せずに、ポーの村付近で2人を捨てました。
メリーベルの名前の変遷
だからなんだって感じですが何気なくポーの一族開いたらエヴァンズの遺書に出てた女の人の名前がエレンでびっくらこいた。エレンてやっぱ女でも全然イケる名前なのね。 pic.twitter.com/VAssDl1XrU
— すずもと (@suzusuzu009) August 31, 2013
メリーベルは、ポーの村で育てられその後7歳の時に、ポーの村から離れてロンドンのアート男爵家に養女になります。
1751年メリーベル・アートになる。
アート男爵家とエヴァンズ伯爵家はご近所さんの様子。
アート男爵家で6年過ごしたあとに、エヴァンズ伯爵家からメリーベルを養女にほしいと
申し出があり、エヴァンズ伯爵家の養女になります。
1757年メリーベル・エヴァンズになる。
メリーベル・エヴァンズになったばかりの頃に、エドガーに連れられメリーベルは「ポーの一族」に仲間になります。
1757年メリーベル・ポーツネルになる。
メリーベル・ポーツネルになった時からエドガーと一緒に永遠を旅することになるのです。
メリーベルの死因は?
プレミアム版『メリーベルと銀のばら』を読む。ストーリーテラーとしての腕が冴えに冴えて、この歳になってもどっぷりと物語に浸ってしまうねえ。『ポーの一族』で既に示されたイメージが出て来る場面でゾクリとなる。オズワルドのこの台詞には最近自分も感じる所があるもので、泣けて来た。 pic.twitter.com/X0JicXonp0
— はぎやん (@ohagiyan) March 1, 2021
1879年、ポーツネル男爵一家は新しい「血」を求めてシティに移り住みます。
エドガーとポーツネル男爵夫妻と一緒に訪れたシティで出会ったのがジャン・クリフォード医師。
「ポーの一族」はバンパネラなので、人間とは違う特徴がいくつかあり、
人間と接する時は人間らしく振舞わなければ感づかれてしまうので注意が必要です。
ポーの一族の特徴
- 鏡に映らない
- 脈がない
- 体温が低い
- 銀の十字架が苦手
- 聖書が苦手
- 軽い傷はすぐに治る
上記のような注意点があるにもかかわらず、男爵夫妻はクリフォード宅の玄関の鏡に姿を映すのを忘れてしまいます。
玄関に鏡があるのを気付かなかったんでしょうね。
一瞬だけ、玄関の鏡に映らないところをジャン・クリフォード医師に見られてしまったんです。
次の瞬間には鏡に映っているのに。
メリーベルは一瞬の隙の積み重ねで消滅し散ってしまう
「鏡に映っていない」男爵夫妻の姿を見てしまったジャン・クリフォード医師は、
目の錯覚かと思いますが、鏡に映っていない光景がずっと頭に残ります。
その後も男爵夫妻やエドガーに会うたびに「異質」さを感じているときに、男爵夫人が脈がないことにも気づいてしまったんです。
ちょっと隙が多かったですね。
その場で男爵婦人を打ち砕き(その場は逃げたけれど、傷が深すぎたため散ってしまいました)、自分の婚約者と一緒にいるメリーベルの元へ向かいます。
差し出された銀の十字架が触れずにいるメリーベルに向かって、ジャン・クリフォード医師が銀の銃弾を撃ちメリーベルは消滅してしまいました。
メリーベルの最後
25年ぶりぐらいにポー1(ポーの一族)を読み直してるのだが、なんか音楽みたいだなあ。こんなすごかったっけ。「あっ★」からの「ぼくはここだよ母さま」とかメリーベルの首の角度とかなにもかも完璧。 pic.twitter.com/6Qt4hh38LN
— ジャリ (@jarimaziri) October 9, 2019
1744年に生まれ、1879年に消滅した135年の生涯でした。
最後はあっけなく散ってしまいました。
自分から人間の正気(エナジー)を吸ったことがなく、いつもエドガーに血を分けてもらっているメリーベル。
もっと強い体質であれば、銀の十字架を触ることが出来たかもしれない。
彼らが何百年も生き続けるには細心の注意が必要でした。
まとめ
「ポーの一族:エヴァンズの遺書」より pic.twitter.com/EbVlahiPdM
— hondows naoki (@maitake_mitaky) December 10, 2014
メリーベルの名前の由来はメリーウェザーの「メリー」と美しいと言う意味の「ベル」を合わせた名前。
*原作の萩尾望都さんが「メリー○○」にしたかった。ベル(belle)に美しいという意味があり、自分でもピッタリの名前が付けられたと思っている。と2018年に語っています。
メリーベル・ポーツネルになるまでに、アート男爵家とエヴァンズ伯爵家の養女になっている
ポーの一族に加わって最後にたどり着いたシティでジャン・クリフォード医師にバンパネラであることを見破られ、銀の銃弾で消滅してしまう。
人間として13年
ポーの一族として122年
合計で135年の生涯でした。
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