小説「十二単衣を着た悪魔」ラスト・結末をネタバレ!雷は現代に戻れるか?

小説「十二単衣を着た悪魔」のラスト、雷は現代に帰ってこれたのか?

現代はどんな風になっているのでしょうか?

ラストが気になるところです。

平安時代にタイムトリップし、倫子と結婚してからの雷は、「平安時代がいい、平安時代で生きる」という覚悟をもって26年間過ごしてきました。

26年間という長い歳月は雷をどのように変えていったのかも気になります。

小説「十二単衣を着た悪魔」のラストをネタバレします。

小説「十二単衣を着た悪魔」ラスト・結末をネタバレ

フリーターの雷は源氏物語の中にタイムトリップして、弘徽殿女御のパーソナル陰陽師として26年間仕事をします。

倫子と結婚し子どもを授かる(母子とも出産で死亡)ことで、人として成長をしていきました。

結局現代に戻りましたが、そんなに嬉しくはなかったようですね。

伊藤雷鳴から伊藤雷へ

小説「十二単衣を着た悪魔」のラスト「終章」では雷鳴は現代にいます。

雷に打たれタイムトリップしたあの路地です。

どうやって現代に戻ったのか・・・

 

蛍に誘われて暗闇へ落ちる

 

雷鳴は弘徽殿女御と「明日の約束」をした帰り道、時期はずれの蛍が2匹雷鳴の周りをふうわりと飛んでいます。

亡くなった倫子と風子の生まれ変わりだと感じた雷鳴は、蛍と一緒に家に帰ろうとします。

雷鳴の家が近くなった時、2匹の蛍は家と反対方向に飛んでいきます。

「家はそっちじゃないよ」と声をかけ、2匹を追っていったとき暗闇で足をとられ雷鳴はひっくり返ってしまいました。

痛みにうめいて立ち上がった時、そこはアスファルトの路地でした。

 

落ちた場所はタイムトリップした場所

 

路地に立って数分が過ぎた頃、この路地は26年前に雷に打たれた場所だと気付きます。

夢だったのか?と自分の足元や着ているものを見、髪を触りいつものポニーテールのまま。

間違いなく源氏物語の世界にいたんだと確信します。

26年前に身につけていた服やケータイ、家の鍵も持っていません。

それに、26年が過ぎていることで、家はあるのか?両親は元気なのか?

タイムトリップの日から20分しか過ぎていない

歩きだすと思い出せてくる家の周り。

たどり着いた家は昔のまま、表札の名前も父親の名前のまま。

26年ぶりに息子が生きて帰ってきたら両親はどれほど驚くだろう、などいろんなことを考えながら玄関の前に立っていました。

そうすると後ろから近所のおばさんが声をかけてきました。

雷の恰好を見て不審者だと思ったようです。

「雷ちゃん、さっき会って喋った時はそんな恰好してなかったじゃない?」とヤマンバ。

ということは、あれから20分もたっていないことになります。

これから水の京大合格のお祝いが始まるところなのです。

悲しさが溢れる雷

電灯も何もない平安時代から帰ったばかりの雷には、電気の灯りが眩しくてクラクラしてしまいそうです。

 

26年ぶりの便利さに泣けてくる雷

 

現代に戻った雷は、明るい電灯の他に

  • 温かいお風呂に入れること
  • 歯を磨くのに歯ブラシと歯磨き粉があること
  • トイレットペーパーがあること
  • 暖かい部屋で柔らかい布団で寝れること

 

平安時代にこれだけのものがあったなら、死なずに済んだ人もいただろう。

痩せた体で力仕事をしている人たちに、温かい湯船につからせてやりたいと思い涙が出てくる雷です。

 

感覚を取り戻せない雷

 

水の合格祝いが始まります。お風呂に入って泥を落とした雷ですが、部屋の灯りが眩しすぎてサングラスをして参加します。

伸びてポニーテールにしている髪はバンダナを巻いてごまかしています。

お祝いの席のごちそうと、今まで食べていた食事との違いがあまりに大きく、一口食べるだけで息が荒くなり疲れました。

あれだけ食べたかったお肉なのに体が受け付けなくなっているようです。

お祝いが終わったら平安時代に帰るつもりでいるので、ビールは一滴も飲みません。

家にある、ありったけの薬や体温計、便利そうなものをまとめて持っていくつもりです。

 

平安時代に戻れないことを思い知る雷

 

水のお祝いの席が終わり、みんなが寝静まったころ、雷は家にある薬品を大きいバッグに詰め、冷蔵庫にある栄養ドリンクも詰め込みます。

酔いつぶれて寝ている家族に頭を下げ、家を出ていきました。

26年前にあった路地を目指して歩く雷ですが、その路地があるのかどうかもわかりません。

路地がなかったらどうすればいいんだろう、と不安になります。

やはりあの路地はありませんでした。

家に戻り、バッグに詰めた物を元に戻しベッドに入る雷でした。

現代の京都へ行く

実は、雷の様子がおかしいと思った水は、雷が薬品をバッグに詰めたり、家を出て路地を探して歩いている様子を一部始終見ていました。

まさか、平安時代にタイムトリップしていたとは知るはずもありませんが、雷の言葉遣いや様子のおかしさが気になっていました。

 

水に誘われ現代の京都へ行く

 

タイムトリップから戻った翌々日の朝、まだ現代の生活に戻れずにいる雷に対して、水は「京都へ行こう」と誘います。

京都行の新幹線に乗ると馬に揺られ、船に乗って行った須磨を思い出し、現代の便利さを改めて実感します。

京都に着き、自分がいた平安時代とあまりにも違う風景にガッカリした雷は、結局どこも行かずにホテルで水とのんびりすることにしました。

弘徽殿女御のいた御所に行ってみたかったのですが、まだ行く勇気がありません。

 

水にもコンプレックスがあった

 

ホテルでのんびりしながら、机に置いてある絵ハガキで、両親宛てに絵ハガキの半分を使ってお礼を書きました。

「残り半分に何か書いて」と水に渡したとき、自分は字が下手だから書きたくないと言います。

雷の方が字が上手く、雷の字を見るたびにコンプレックスを感じていたのだと打ち明けます。

何でも完璧にこなせる水にコンプレックスがあることに驚き、平安時代の春宮と光源氏を思い出します。

平安時代に戻りたい気持ちは強いながらも、戻れないことを感じている雷は駅前の美容室で、バンダナで隠していたポニーテールを短く切り、この時代で生きる覚悟を決めました。

雷は大学院で源氏物語を勉強する

寝るころになると平安時代を思い出し、まだどこかで平安時代に戻れるのではないかと期待している雷です。

その時ふと「源氏物語がある!」とひらめきました。

 

原文の源氏物語を読む

 

源氏物語を読めばみんなと一緒にいる気持ちになれるかもしれない。

翌朝、大きな本屋さんに行き、源氏物語を読んでみたけれど現代翻訳だったり、「*」がついている注釈が多かったりで読みにくかったのです。

ついこないだまで平安時代にいたので、原文ままの方が読みやすいのです。

原文の源氏物語を探し、図書館に行きます。

墨文字ではなかったけれど、原文ままの源氏物語がありました。

図書館で源氏物語を読んでいる時間が今の雷には幸せです。

 

弘徽殿女御の詳細が書かれていない

 

第十四帖の澪標(みおつくし)からは、雷がいなくなったあとの物語です。

春宮は朱雀院となり、光源氏と藤壺の子が帝になり、弘徽殿女御が自分の知っている人物像とは少し違っていたり。

毎日図書館に通い読みふけっています。

二週間かけてじっくり読んだものの、弘徽殿女御について詳しく書かれておらず、源氏物語の中でいつの間にか亡くなっている。

いつどのように死んだのか、何回読み返しても書かれていません。

 

現代で生きる道筋が見えた雷

 

図書館で源氏物語を読んでから4か月が過ぎ、弘徽殿女御が死んだことのショックからまだ立ち直れていません。

雷は源氏物語の弘徽殿女御が死んで以降、図書館に通わななくなりました。

買い物に出かけたある日、図書館で顔なじみになった司書にばったり出会い、また図書館に来てくださいね。と声を掛けられます。

その言葉がきっかけとなり、これからの道筋が決まりました。

こっちの世にいながら、あっちの世のみんなと繋がれる方法。

大学院を受験して「源氏物語の研究者になる」

弘徽殿女御をテーマに一生かけて研究する。です。

 

雷は再び京都へ行く

大文字送りの前日、雷は水を訪ねて京都へ行きました。

前回水と一緒に京都に行った時は、現代の京都を見る勇気がありませんでした。

今回は、これからの道筋が決まったこともあり、紫式部の墓参りを兼ねての訪問です。

水と一緒に歩く道中、雷は平安時代にいた頃を懐かしく思いながら、普通は言わないような言葉を口にしていきます。

「今はもう観音堂しか残ってない」とか、「あの頃の面影はないな」など、まるで大昔のことを知っているかのように。

紫式部の墓参りが終わり、水が通っている京大を見学させてもらっているとき、掲示板に源氏物語絵巻の墨文字がコピーされていました。

何気なくスラスラと読んでしまった雷を見て、水の疑問が爆発します。

雷に対してずっと感じていた不審な点を次々と並べて質問します。

源氏物語の世界にタイムトリップしたことなど、言えるわけでもなく。。

雷は、急に源氏物語に興味を持って、勉強しているところで、年明けに大学院を受験することを打ち明けました。

すると、水は目を赤くしながら大喜びしてくれます。

ずっと不出来な兄を心配し、気遣っていたのだと感じました。

スッキリとした気分で空を見上げた時、

弘徽殿女御が「雷鳴、能力は形にして見せるものだ」と言ってる気がしました。

まとめ:小説「十二単衣を着た悪魔」ラスト

小説「十二単衣を着た悪魔」のラストは、すがすがしい気持ちになれる内容でした。

  • 雷は現代に戻れる
  • 平安時代に戻ろうとするが戻れない
  • 源氏物語を読み、弘徽殿女御の研究者になると決意する
  • 弟の水にもコンプレックスがあったことを知る
  • 将来の道筋が見えた雷は紫式部の墓参りに行く

 

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