ジブリ映画のゲド戦記は非常に難しい、何度見ても意味不明だという声が多い映画です。
ゲド戦記はアーシュラ・K・ル=グウィンによる原作を元に映画化されていますが、原作は全部で6巻あります。
ジブリ映画のゲド戦記は、6巻ある原作の中から3巻の「さいはての島へ」を元にシナリオが描かれたようです。
そして、主人公が「ゲド」に対して、ジブリ映画ではアレンが主人公になっており、アレンが旅に出るきっかけになる設定も変更されています。
ですので、少しずつの設定の違いと、長編小説から一部分を映画化されたこともあり、端折られているのではないか?とも思えます。
ゲド戦記の意味不明はどのシーンなのか、わからない場面をネタバレを含めてまとめました。
ゲド戦記が意味不明なのはどのシーン?
ゲド戦記の舞台アースシーは、魔法使いが多数存在します。
魔法使いはアースシーにおいてなくてはならない存在で、医者のような役割であったり、天候を操る存在であったりします。
アースシーでは世界の均衡が崩れ始めていて、魔法を使えなくなる魔法使いが多くなっているのです。
冒頭シーンの風の司とは?
冒頭シーンで海が荒れているなか、航海している船がありました。
船長は、こんな時期に海が荒れるのはおかしい。と言っています。この言葉も世界の均衡が崩れて気象がおかしいぞ、と言っているのです。
そして、「風の司は何をしているのか、波だけでも鎮めてくれ」と言っています。
風の司は、波や雨、風などについているまことの名を知っている天候を操る魔法使い。
まことの名を呼ぶことで、波を沈めたり雨を止ませたりします。
また、干ばつ続きの土地では逆に雨を降らせることで農作物の収穫に役立てるのです。
まことの名
アースシーではそれぞれの人や動物、雨や風などに通り名とまことの名(本名)がついていて、普段は通り名で過ごしています。
まことの名を知られるということは、知られた相手にすべてを委ねるといった具合になります。
信頼関係が成り立っていない相手にまことの名を知られると、相手に支配されてしまうのです。
風の司は、冒頭シーンで荒れた波を鎮めようとしましたが、世界の均衡が崩れていることによって魔力を失ってしまい、まことの名を忘れてしまいました。
ですので、船長に天候をなんとかしてくれと言われても、風や雨のまことの名を思い出せないので、天候を操ることが出来なくなってしまったのです。
アレンが父親を刺すのが意味不明
アレンが父親を刺してしまうのは、ジブリ映画のオリジナルストーリーです。
原作では、父親である国王から世界の異常を知るためにゲドと一緒に旅をする、という設定になっています。
アレンが父親を刺して城を飛び出すという設定は、吾朗監督が主人公の少年が旅立ちをするきっかけを探していた時にジブリの鈴木プロデューサーが、「この子は父親を殺しちゃうんだよという一言で決定したようです。
世界の均衡が崩れているというのは、自然現象だけでなく人の頭にも影響を及ぼしていることを表わしているのだとか。
アレンが豹変するのはなぜ?
アレンの顔が豹変するというのも劇中で説明がないので、「え?」という感じになって驚きます。
アレンも世界の均衡が崩れていることによる被害を受けているようで、命や生きるという意味に思い悩んでいるようです。
アレンは思い悩んでいるうちに、アレンの中の光の部分が出て行ってしまいました。
アレンはラストシーンで光の部分が戻るまで、闇に支配されていたことになります。
ですので、闇の部分がにょきにょき姿を表わしたとき、アレンの顔が豹変するのです。
ハイタカのセリフ「まさか、な」
ハイタカがテルーを初めて見たとき、テルーの顔をジッとみて「まさか」とつぶやきます。
そして、その後「まさか」の回答的なセリフはありませんでした。
何が「まさか」なんだろう?
ハイタカは魔法使いでもレベルの高い大賢人です。
大賢人ハイタカは竜と交渉できる竜王でもあります。
ですので、テルーの顔を見てテルーが竜の化身だということに気づいたということだと思えます。
テルーがいきなり竜になる
テルーが何の前触れもなく、いきなり竜になりました。
テルーの顔のあざから冒頭シーンの竜がテルー?と思ってしまいましたが、そうではありません。
テルーは人間から生まれた女の子ですが、実は竜の化身だったのです。
原作では竜族の最長老で、竜族を務める長カレシンの娘だとも言われています。
ですので、テルー自身とテルーの大切な人であるテナーやハイタカが窮地に陥ったときに、テルーの中の竜が目覚めたのではないでしょうか。
魔法使いクモとハイタカの確執
クモとハイタカの確執が、なんとなくしか描かれていませんね。
ハイタカは世界の均衡が崩れている原因に、クモが関わっているのではないかと思っていたからです。
クモは昔禁断の術を使って、死者の魂を呼び出す魔法使いです。
ハイタカはそんなクモを懲らしめるため、黄泉の国の境で恐怖の底に落としたことがあります。
クモはそのとき改心したかのように見せかけ、ハイタカから逃げ出しました。
ですが心の中ではハイタカに復讐心を持っていたのです。
ですので、世界の均衡を治したいハイタカと、生死両界の扉を開けてしまったクモが対決することになったのです。
ゲド戦記が意味不明:ネットユーザーの声
ネットユーザーの方たちのも、ゲド戦記が難しい、わからない。意味不明だという声が多いです。
ジブリで言うならゲド戦記ほど意味不明なものはなかった…と思う
— ほたてやま=おはもち (@hahakiri) February 5, 2010
エヴァの過去作をめっちゃ見返してる今ならゲド戦記も理解できるかと思って見返したけど、やっぱり意味不明だった(・ω・)
— ごず (@gozu1155) March 12, 2021
ゲド戦記意味不明すぎる。なんなのこれ?アレン急に覚醒したわww #ゲド戦記
— クロネコ (@kuro_neko_09) January 17, 2014
ゲド戦記は意味不明だけど、あの表情は素晴らしいと思う。あと竜が翼をたたむ動き。あの動きは本当に素晴らしい
— ゆずしま (@shimayuzu_u) December 27, 2013
ゲド戦記のアレンは意味不明だ。彼の怯える不安の原因や経緯すら描かれず、そしてその自我の境界すら危うい状態を物語の前半に見せられるから余計だよね。面白くないと思われても当然かと。
— jackercommander (@jackercommander) July 6, 2020
公開当時に観ていた、原作を知らない友人に感想を聞いたら、「あの映画まったく意味不明だった。真の名が意味不明、最後テルーが突然竜になり意味不明、それをふうんと眺めるアレンが意味不明」と意味不明を連発していて笑った
— 雨 (@walt_sky) September 7, 2016
まとめ:ゲド戦記が意味不明なのはどのシーン?わからないところを考察!
ゲド戦記意味不明????
そんなときはレッツ原作!!!!!!!!! pic.twitter.com/Rosx1xG3Bg— kdm (@kdm_POQE_) January 12, 2018
ゲド戦記の映画を見るには、原作を読んでからのほうがわかりやすいのかもしれません。
- ゲド戦記は原作6巻あるなかの3巻をメインの題材にしている
- アレンは原作では父親を刺していない。アレンの旅立ちのきっかけとするジブリオリジナル
- 風の司は魔法使いで自然を操ることが出来る
- ハイタカがテルーを見たときの「まさか」はテルーの中に竜を見たからと推測される
- まことの名とは通常他人に知られてはいけない。知られると相手に支配されてしまう
- テルーがいきなり竜になるのは、テルーは竜の化身だから
- クモとハイタカが対決するのは世界の均衡を崩すクモ対世界の均衡を守りたいハイタカの戦い
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