大人気漫画「薬屋のひとりごと」は主人公の猫猫が後宮で繰り広げられる謎や事件を解決していく非常に面白いストーリー。
その中にはほっこりするラブコメ要素も含まれており、サクサク読み進めることが出来ますよね!
ラブコメ要素で気になったのは園遊会での「簪(かんざし)」!
中国の園遊会は簪をプレゼントする習慣があるのか、と思いながら読んでいましたが、どうやらあの簪には特別な意味があるようです。
薬屋のひとりごとの園遊会でのかんざしの意味と、中国の簪はプロポーズの意味なのかについてまとめました。
薬屋のひとりごと:園遊会のかんざしの意味は?
本日19日発売の『サンデーGX』4月号にて、『薬屋のひとりごと』第八話が掲載されています。園遊会で簪を配っていた男・李白と交渉し、猫猫は実家である花街への帰宅許可を受ける。馴染みの娼館と養父の元に戻りほっと息をつくのだが、急患の知らせが飛び込んできて――。コミックス1巻も大好評発売中! pic.twitter.com/39uujxFjgF
— ヒーロー文庫【公式】 (@herobunko) March 19, 2018
初めての園遊会で猫猫がもらった簪は3本!翡翠宮の玉葉がくれたネックレスを入れると4本になります。
ひと言でいうと、簪をプレゼントする=この子は私のものだからね!「手を出すな」というアピールなのだと思われます。
薬屋のひとりごとの園遊会は年に2回
本日発売の月刊ビッグガンガンvol.11に『薬屋のひとりごと』第6話が掲載されてます!冬の園遊会に向けてみんな新衣装になります☆しゃらんら~ pic.twitter.com/eSi6Cvc4j5
— ねこクラゲ✽薬屋⑪発売中 (@nekokurage_) October 25, 2017
薬屋のひとりごとの園遊会は年に2回行われる皇帝主催の食事会。
今回は玉葉の鈴麗公主のお披露目と、上位4夫人が揃うとあって華やかな園遊会になるとのこと。
- 貴妃:玉葉妃
- 賢妃:梨花妃
- 徳妃:里樹妃
- 淑妃:阿多妃
妃たちの衣装も五行になぞらえてか、それぞれが被らないような色で揃えられます。
園遊会では猫猫たち侍女も華やかに化粧をし、それなりの衣装を身に着けます。
猫猫は玉葉に翡翠宮の侍女だとわかるようにと翡翠の首飾りを渡されました。
猫猫がもらった簪は3つ
猫猫は園遊会で壬氏・李白・梨花妃から合わせて3つもの簪をもらいました。
玉葉妃の首飾りを入れると4つですね。
梨花妃の場合
病気を治してもらったし主上の通いも増えたので、猫猫を気に入ったのとお礼の意味も兼ねているのだなというのが伝わってきます。
壬氏の場合
猫猫がかどわかしに遭って後宮に連れて来られたという話をした流れがあり、「悪かったな」と言いながら自身が付けていた簪を猫猫に渡しています。
渡したあとちょっと頬を赤らめていたようですが、照れ臭かったのかな?という感じに見えましたね。
李白の場合
なんとひざまづいて渡していましたが、李白の場合、簪を何本も所持しており会う侍女みんなに配っているようです。いわゆるナンパのようでしたね。
簪を配る意味は「自分のもの」アピール
宴の休憩時間になると簪をプレゼントするチャンス!
後宮の侍女は園遊会の時ぐらいしか外の人に会えないため、優秀な人材を勧誘して、その印に簪を配るようです。
また、玉葉妃のように「玉葉妃の侍女として自覚」を持たせるのと同時に、「玉葉妃の侍女」だと周知することで、優秀な人材を他に渡さないというスカウト回避にもつながります。
ですので、簪を渡す=自分が手を付けているというアピールとなりますね。
異性に配る簪はプロポーズの意味
これ簪を贈る意味。 pic.twitter.com/nkPEZNRuhG
— S!1ver(しるばー)@2 (@Si1ver_WACCAer) May 23, 2023
上記の他、異性に渡す簪にはプロポーズ的な意味もあるようです。
後宮で務めている侍女の中には、良家の娘など行儀見習いも兼ねて後宮勤めをしている人もいます。
李白がひざまづいて簪を渡していた(ナンパ)のも、そういった意味合いがあるのだと思われます。
自分の伴侶になって欲しいとか、専属の侍女にしたいというイメージでしょうか。
結婚して後宮を出るという意味
猫猫が小蘭から聞いたのは、簪をくれる=あなたの身元引受ますということ。
それを猫猫は一時帰宅するための身元保証人と思ったのです。
後宮の外に出れるということなのですが、本来の意味は「結婚をして後宮を出る」。
ですので猫猫が李白と一時帰宅するとき、侍女仲間は口を揃えて「おめでとう!」と言っていたのです。
壬氏が怒っていたのは、猫猫は俺のモノと思っていたでしょうから、李白という武官に負けたのが気に入らなかったのでしょう。
薬屋のひとりごと:中国の簪はプロポーズ?
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~(2) (サンデーGXコミックス)』(日向夏, 倉田三ノ路, しのとうこ 著) を読み終えたところです
園遊会は、危険と隣り合わせなんやねhttps://t.co/q7y9q6aymc https://t.co/uDL3ZorqB4 pic.twitter.com/nysE8DfSxQ
— ヒロトん@札幌 (@hirotonsan) March 27, 2023
薬屋のひとりごとの世界は、架空の中華風帝国が舞台となっています。
中華風・後宮のいずれも普段接点がないため、簪を配るのは現実世界の中国にもあるのかと気になってしまいました。
薬屋のひとりごとの世界
作者の日向夏さんの説明によると、薬屋のひとりごとのモデルは唐代、楊貴妃の時代を中心に衣服や花街、後宮はイメージされているのだとか。
*ファンタジーなので実在の国ではありません。
文化レベルは、十六世紀ごろにしておりますが、話のネタ的に、紙不足にさせたりすることもあれば、科学的知識は十九世紀ごろくらいまでなら使うようにしています。
ネタがなくなるので。
モデルとなった唐代は、日本で言うと奈良時代から平安時代といった感じです。
現実世界の中国での簪の意味
女性にとって簪は髪を結うのに大切なアイテム。
15歳で成人と認められた女性は結婚が視野に入るようになります。
簪を贈るのは男性から女性という決まりはなかったようで、女性から好きな相手に贈る場合は自分の髪を留めている簪を抜いてプレゼントし、男性が女性に好意を示すときには相手を想って簪を買ってプレゼントする、という風習があったようです。
簪が高価なものほど、気持ちの大きさや誠実さが伝わるようです。
ということは、壬氏が猫猫にプレゼントしたのは麒麟の文様が入っていましたし、自分の髪から抜いたものをプレゼントしていますので、かなり誠実な気持ちが込められていたのではないでしょうか。
日本でも簪を贈る文化がある?
調べてみると、日本でも江戸時代から簪を好きな相手にプレゼントするという文化があったようです。
「あなたを守ります」という意味があるのだとか。
お守り・魔除け代わりということは、玉葉妃が言っていた「悪い虫がつかないように」と同じですね。
現代日本では簪を使っている方をあまり見ないので、このような文化があったとは知りませんでした。
特別なプレゼントという感じがして素敵ですね。
まとめ:薬屋のひとりごと簪の意味は?園遊会や中国のかんざしはプロポーズになる?
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~(2) (サンデーGXコミックス)』(日向夏, 倉田三ノ路, しのとうこ 著) を読み終えたところです
園遊会は、危険と隣り合わせなんやねhttps://t.co/q7y9q6aymc https://t.co/uDL3ZorqB4 pic.twitter.com/nysE8DfSxQ
— ヒロトん@札幌 (@hirotonsan) March 27, 2023
- 私が渡した簪を付けてるのでこの娘は私のものだ(優秀な人材へのスカウトを回避できる)
- 異性に送る場合はプロポーズに 近い意味
- 簪貰って外へ出るってのは結婚して後宮をでる
- 自分の伴侶になって欲しいとか、専属の侍女にしたい気持ちの表現
- 薬屋のひとりごとのモデルとなった中国にも好きな相手に簪を贈る風習があった
- 日本にも簪を贈る文化があったらしい