竜とそばかすの姫のラストで気になったのは児童相談所の48時間ルールでした。
原作を読んだときもおかしいと感じたのですが、あまりにも児童相談所が無能というような描かれ方がされているような気がします。
なんかおかしい。
ちゃんとした説明がなされないままなので誤解が生じているようで、児童相談所の職員の方が気の毒ですよね。
竜とそばかすの姫の児童相談所の扱いが適当すぎる
福祉関係の友人が竜とそばかすの姫終盤について「48時間ルールで間に合わなかったケースはたしかにあるけどあれは48時間以内に対処するっていうルールだしそれで短すぎると言われるともうどうすればいいんだ」って頭抱えてて可哀想になってきた
— 犬井作 (@miduki_neko) August 12, 2021
竜とそばかすの姫の終盤で明らかになったのは竜のオリジン恵君が父親から虐待されていることでした。
児童相談所との電話内容が誤解を生む
竜とそばかすの姫、唯一モヤったのは児相に通報するシーンの「48時間?!」ってセリフが48時間“経たないと”保護できないって意味で使われてそうなとこ。実際にうちの母もそう受け取って「これだから児相は…」と話してたので。
本当の「48時間ルール」は48時間“以内に”保護するってルール。— おくら (@okura_0426_) August 1, 2021
好みの問題もあるから、あんま言わないけど『竜とそばかすの姫』をこれから見る人に踏まえてほしいことがある。コレだけは言わせて
本編に登場する「48時間ルール」は「虐待の通報から48時間以内に子どもの安全の確認と確保をする」ものであり「48時間経たないと児相は動かない」訳ではありません。— 針又のぶか(はりまたのぶか) (@nobuka_harimata) July 31, 2021
鈴やヒロたちは、恵君とトモ君が父親から虐待されている場面を見て、現住所をつきとめ助けようとしました。
合唱団のメンバーが児童相談所にすぐさま電話をし、保護に向ってほしいと依頼をします。
すると途切れ途切れになった通話内容が
「すぐにはできない? ルール? 48時間? その間にもしものことがあったら・・・」
まるで48時間が経過しないと保護に向えない、と思ってしまうセリフです。
現実社会でも児童虐待事件があったとき、児童相談所は適切な対応ができたのかという問題がぶつけられています。
竜とそばかすの姫のこのセリフを聞くと、なるほど今まで間に合わなかったのは、48時間が経過しないと保護できなかったからか、と思ってしまうのではないでしょうか。
実際の厚生労働省の指針によると下記の通りでした。
メッセージを伝えるのであれば、きちんとした内容をセリフにしてほしいものです。
小説版にも48時間ルールの記述なし
竜とそばかすの姫見て、天気の子でも思ったけど両監督は児相に恨みでもあるんかな アニメ内だけの謎48時間ルールも気になった
— 賢犬覇 (@synthetic_fiber) August 6, 2021
竜とそばかすの姫の児童相談所の対応については、映画だから端折られているのかと思い、小説版も読んでみましたが、小説版でも48時間ルールについて詳しくは書かれていませんでした。
小説しか読んでいない人も行政機関は何もしないのか、と思わせてしまいますね。
竜とそばかすの姫の虐待シーンについては、児童相談所ではなく、虐待をした父親にフォーカスを当て、父親がどうなったのか、というのを描いてほしかったです。
まとめ:竜とそばかすの姫の児童相談所が無能扱いで適当?48時間ルールについても
竜とそばかすの姫、家族が見てたからなんとなく見てたけど、クライマックス以降全部ひどかったな…
おおかみこどももそうだったけど、行政不審のまなざしがすごい
児相が48時間ルールを逆に盾にする描写がびっくりだし、大人が子供をあんな遠くまで送り出していいことしてる感出してるのが無理…🥲— みよ (@FEHhellonono) April 30, 2022
- 合唱団のメンバーが児童相談所に保護依頼をした際の電話のセリフが、大事な部分が端折られていた。
- 48時間ルール=48時間以内に対応するというルールが、まるで48時間経過しないと保護に向わないというような誤解を生むように聞こえた
- 48時間ルールについては小説版でも詳しい記述はなく、間違った解釈をしている人が多いと思われる
- 児童相談所にフォーカスを当てるのではなく、虐待した父親にフォーカスを当ててほしかった
虐待通告受理後、原則 48 時間以内に児童相談所や関係機関において、 直接子どもの様子を確認するなど安全確認を実施する