「私をくいとめて」原作小説のネタバレと感想!ラストや結末についても

私をくいとめて:カーター

12月18日公開になる綿矢りさ原作の映画「私をくいとめて」

おひとりさま生活を満喫する主人公みつ子の崖っぷちロマンスを描いた作品です。

「私をくいとめて」の原作では、主人公みつ子の日常を自分の日常とダブらせたり、背景を想像したりで楽しんで読むことができます。

もう一人の主人公だといえる「A」の存在も大きく、「私にもAがいたらいいな」とか、「Aがいたら怖いかも?」と思いながら読んでいました。

主人公みつ子と「A」の掛け合いが楽しめる内容です。

原作のページ数は224ページ。

読むのが早い人だと1日もあれば読めます。

私をくいとめて原作小説:みつ子は悠々自適なおひとりさま生活

画像:kuitomete.jpより

おひとりさまの限界に挑んでいる

32歳の独身OLみつ子は、おひとりさまにも慣れ、1人で出かける限界に挑戦することを楽しんでいます。

  • 食品サンプル制作の体験講座
  • おひとりさまランチ
  • おひとりさま焼き肉
  • ひとり日帰り温泉旅行
  • おひとりさまカフェ
  • 1人ディズニーは試せていない

おひとりさまランチやカフェでは、隣のテーブルの会話が耳に入ってしまい、聞こえてくる会話を楽しんでいることもあります。

脳内に相談役がいる

みつ子が夜更かしをしているある夜のこと。

夜中に今までの自分を振り返り、どんどん孤独を感じているとき、頭の中から優しい声が聞こえてきました。

「そろそろ眠りましょうか。夜更かしはあなたが考えているより体に毒ですよ。夜にはっきり感じる孤独は忘れられません。ベッドに移って眠るのが一番です」

常にみつ子にとって最善の行動を促すアドバイスをくれる存在です。

みつ子は相談役「A」が出現した時、精神の病を疑いもしたけれど、「A」の声が自分であることはわかっていたし、多分大丈夫だろうと思っています。

月に一度ご飯をもらいにくる多田くん

みつ子の近所に住んでいる会社の取引先の営業マン多田くん

多田くんに偶然会ったのは商店街に買い物に出かけたときです。

人気の揚げ物屋さんに並んでいる多田くんを見て、コロッケの話や自炊の話、お互いの家が近いことなどで会話が弾みました。

多田くんは、自炊をせずコロッケやミンチカツが週に3度登場している食生活をしています。

ついつい話の流れから、みつ子は自炊のメニューのレベルを上げてしまい、「良かったらうちに食べに来てくださいよ」と言ってしまいます。

その会話がきっかけで、月に一度のペースで多田くんとの交流が始まりました。

私をくいとめて原作小説:ノゾミさんは良き先輩・良き相談相手

画像:kuitomete.jpより

おひとりさまの先輩ノゾミさん

みつ子の会社にはおひとりさまの先輩でもあるノゾミさんがいます。

お昼休みに、昨日商店街で多田くんに出会ったことを報告します。

商店街でばったり会ってからというもの、時々ごはんをもらいに来るんですよ、と話したところ、かなり興味を持ったようで、みつ子と多田くんが恋愛に発展するんじゃないかと期待しています。

会社での在籍期間が長い2人は、「ミニ局」といった立ち位置にいます。

ノゾミさんの恋バナを呆れながらも応援するみつ子

みつ子とノゾミさんのお昼休みにする会話は、多田くんのことと、ノゾミさんのお気に入りのカーターのことがメインです。

カーターはかなりのイケメンだけど、性格にやや問題があり、決してオススメという人物ではありません。

ノゾミさんは、容姿端麗なカーターを見ているだけで幸せな気分になり、みつ子に「今日のカーター」の話をするだけで上機嫌になります。

みつ子がカーターの短所だと思っているところは、ノゾミさんにとっては長所のようです。

私をくいとめて原作小説:みつ子イタリアに行く

画像:kuitomete.jpより

学生時代の親友皐月

みつ子が久しぶりに実家に帰ったとき、部屋の机にみつ子宛てに届いた郵便物が置いてありました。

その中に、学生時代の親友の皐月からエアメールが入っており、それはクリスマスから年始にかけて遊びにこないかという誘いでした。

皐月はイタリアで夫と夫の両親と暮らしていて、滞在中はぜひうちに泊まってと手紙に書いてあります。

皐月の家では、一か月ぐらいお客さんが泊っていくことが普通にあるので気を遣う必要はないとのこと。

久しぶりに皐月に会うことと、初めてのヨーロッパ行きが決まり、みつ子は毎日の生活に張りが出てきました。

イタリア行きの飛行機での出来事

みつ子の最も恐れているものの一つに飛行機があります。

「今、空を飛んでいる」という事実が怖いのだそうです。

シートベルト着用のサインが消えても締めたままだし、手には常に汗をかき、離陸時は窓から離れていく地上を見届けられないでいます。

飛行機の中の揺れはひどいもので、擦れるような音と振動が伝わります。

夕食のサービスが始まり、食べているときも揺れていてサラダが飛び散ったり、こぼれた赤ワインが紙ナプキンを濡らしたりCAがガタつくワゴンを顔をしかめながら押さえたりしています。

みつ子は「A」のアドバイスを受けて、大滝詠一の音楽を聴きながら気を紛らわせます。

12時間のフライトを終えて無事着陸できたときには、乗客から拍手喝采が起こりました。

それは、パイロットをたたえる拍手ではなく、あんなに下手くそだったのに良く着陸できたね。

という意味合いの拍手でした。

イタリアで楽しんだこと

空港に着くと皐月と皐月の夫が迎えに来てくれていて、夫マルコが運転する車で彼らの家に向かいます。

その日はパーティで大勢の人が集まってきて、料理や会話を楽しみます。

お腹がはち切れそうなほど出てきた料理は

  • 海老のトマト煮込み
  • 自家製のフォアグラのテリーヌ
  • ローズマリーの葉をまぶした牛肉のステーキ
  • 何種類ものチーズ
  • 赤ワインやグラッパという度数の強いお酒
  • トリュフチョコにフルーツとケーキ

カウントダウンが始まりプレゼント交換が始まります。

みつ子が日本から持ってきたアニメやサンリオキャラクターのぬいぐるみやキーホルダー、合羽橋で買った食品サンプルなどはイタリア人に大うけで喜ばれました。

翌日からみつ子は、ローマを観光したり、お城を見に行ったり、食べること、皐月とのおしゃべりとイタリア旅行を満喫しました。

私をくいとめて原作小説:みつ子に彼氏ができる

画像:kuitomete.jpより

月に一度ご飯をもらいにくる多田くんからのお誘い

イタリアに行っている間、開かないぞと決めていたメールを開いたみつ子の元に、多田くんからのメールが来ていました。

いつも手料理をごちそうになっているので、冬休み中にどかかのお店で夕食を一緒にしませんか、というお誘いでした。

多田くんに対する気持ちというのは「ほのぼの」としたようなもの。

相談役「A」は以前みつ子に「あなたは多田くんが好きなはず」と言っていますが当の本人は今一つピンと来ていないのでした。

ノゾミさん・カーターたちとディズニーへ

冬休み期間が終わり、会社に出勤したみつ子にノゾミさんの嬉しさを隠せない表情で話しかけてきました。

いつもカーターを誘っては断られていたプライベートな遊びに、一緒に出かけることが出来たことが嬉しくてたまりません。

カーターはノゾミさんと一緒に出掛けた「イケメン祭り」がよほど楽しかったのか、ディズニーランドへの誘いもOKを出しました。

カーターがノゾミさんとディズニーに行く条件は、他の人も誘うこと。

ノゾミさんは一緒に行く他の人に、みつ子と多田くんを誘います。

ノゾミさんは当日カーターに告白するつもりです。

ノゾミさん・多田くん、それぞれ告白する

ディズニーランドへ行く当日は、ノゾミさんとの事前打ち合わせでパレードが始まる頃に二手に分かれることが決まっています。

カーターのわがままな振る舞いにノゾミさんを心配する多田くんでしたが、ノゾミさんが今日カーターに告白するつもりだという事を聞いて少し驚きます。

結果、ノゾミさんの告白は成功し、とりあえず2~3か月付き合ってみるとのこと。

本格的に付き合うかどうかは、その頃に決めるそうですがノゾミさんは大喜びです。

そして、多田くんも今日みつ子に告白するつもりで来ていました。

思いがけない多田くんからの告白に「対岸の火事が飛び込んできた」と驚くみつ子でしたが、意外とあっさりOKします。

この頃から脳内の相談役「A」の登場がめっきり少なくなります。

私をくいとめて原作小説:ラスト結末

ノゾミさんに「A」のことを打ち明ける

ディズニーランドへ行った翌日、ノゾミさんと顔を合わせるものの、年齢のせいか昨日はしゃいだ疲れが取れておらず、お互い久しぶりに彼氏ができた喜びも表現できないほど。

食堂で昼食を食べているとき、みつ子はノゾミさんに相談役「A」のことを打ち明けます。

  • 1人になると、もう一人の自分といろんな話を何年もしていたこと
  • 「A」と話していると元気がでてきたこと
  • 「A」がいいやつだったので、「A」と話す時間が気に入ってたこと
  • ディズニーから帰ったあと話しかけても「A」からの返事が来なかったこと

ノゾミさんは「暗い趣味だね。」と言いながら、「そいつがいなくなったら何が困るの?」とキョトンとしながら答えました。

確かに、仕事が忙しいときなど悠長に「A」と話しをしないことを思い出し、今も多田くんのことで頭がいっぱいだから出てこないのかな、と納得するみつ子です。

多田くんとの距離感がつかめず戸惑うみつ子

多田くんと御殿場のアウトレットに行ったとき、帰りが予想以上に遅くなったのと、勢いよく降ってきた雪のせいで急きょ地元のホテルに泊まることになったみつ子たち。

みつ子が荷物を片付けているときに、多田くんが抱きついてきました。

みつ子が笑いながら「ムリムリ」と言ってしまい、多田くんは無言になり背を向けてベッドで動かなくなりました。

笑うべきではなかったと気付いた時にはすでに遅く、気まずい空気が流れます。

長い間彼氏がいなかったみつ子には、恋人の小さな傷つきに敏感になるのも、なられるのも苦手です。

重苦しい空気を流すように、シャワーを浴びながら「A」に話しかけます。

久しぶりに聞く「A」の声に一旦落ち着きを取り戻します。

シャワールームから出ると多田くんも起き上がっていて、2人で飲み直すことになりました。

相談役「A」に励まされ立ち直るみつ子

多田くんと飲み直すことになり、ホテルの廊下に氷を取りにいくみつ子。

部屋に戻ろうとすると、みつ子の足が止まってしまい座り込んでしまいます。

いくら恋人同士とはいえ、今日のように想定外のお泊りに身体がこわばって寝がえりひとつ打てないだろう。

もしまた多田くんが迫ってきたらどうしよう、急な恋愛ドラマのような展開はキツイ。

みつ子は不安だらけで少しパニック状態になってしまい、いろんな感情が頭から口から溢れてしまいそうになってしまいます。

「誰か私をくいとめて!」

そんなとき、「A」が静かに話しかけますが、みつ子のパニックは収まりません。

とっさの判断でみつ子を「A」の世界に呼び寄せ初めて対面します。

驚くみつ子でしたが、「A」と今までの思い出話をしたり、これからのことを話したり。

次第に落ち着きを取り戻したみつ子は、無事多田くんのいる部屋に戻ることができました。

私をくいとめて原作小説:感想

「私をくいとめて」はとても読みやすく、登場人物の個性がそれぞれ面白かったです。

主人公みつ子の感情一つ一つが共感できるところもあります。

最後に相談役「A」と対面したり、「A」がぽっちゃり系だったりするところなど予想外の展開も楽しめました。

個人的には隠れた主役はカーターだな、と思っています。

ノゾミさんとカーターの番外編があれば読みたいです。

私をくいとめて:まとめ

  • みつ子は32歳OL独身おひとりさま
  • 脳内に相談役「A」がいる
  • イタリアに大学時代の友人皐月を訪ねにいく
  • ノゾミさんとカーターの恋を応援する
  • 多田くんから告白される
  • 孤独ではなくなった頃から相談役「A」の登場が減っていく

「私をくいとめて」原作小説では、最後に「A」と対面し、その後「A」がみつ子から飛び出していってしまうラストになっています。

映画ではどんなラストになっているのか楽しみです。

 

 

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