コクリコ坂からの冒頭で朝ごはんを食べるシーンで、主人公の松崎海(メル)がみんなのご飯を用意していましたね。
大人数で食べる朝ごはんが美味しそうでした。
「お母さんの分は陸と広小路さんで分けなさい」って普通に言ってましたけど、そういえばお母さんは留守中でそもそもご飯はいらないんですよね。
海はなぜお母さんの朝ごはんを用意していたのでしょうか。
また、ご飯は済ませたと言っているおばあちゃんにお茶を用意した理由についてもまとめました。
コクリコ坂から:朝ごはんお母さんの分を用意したのはなぜ?
海が用意した朝ごはん、お母さんの分は陰膳(かげぜん)ではないでしょうか。
コクリコ坂からの時代背景
コクリコ坂からの時代背景は、劇中に登場するポスターから東京オリンピックの前年の1963年。
戦争の陰りを残しながらも高度成長期に入って、アニメからも賑わいが感じられます。
海の布団の下から出てきたスカートの「寝押し」が懐かしかったですよね。
昭和の初期はほとんどが大家族ですから、大勢で食卓を囲むのは当たり前でした。
コクリコ荘の住人
海が用意していたのはコクリコ荘の住人の朝ごはんです。
コクリコ荘には海の家族と下宿人の合計7人が住んでいます。(お母さんが留守中は6人になります)
松崎海の家族
- 松崎 海:主人公。ご飯の支度をしているシーンが多数あり
- 松崎 花:海のおばあちゃんでコクリコ荘の管理人
- 松崎 空:海の妹(港南学園高等学校1年)
- 松崎 陸:海の弟(中学2年生)
- 松崎良子:海の母親。現在アメリカ留学中のため不在。
コクリコ荘下宿人
- 北斗美樹:女医(納豆を混ぜていた人)
- 広小路幸子:油絵画家を目指す美大の3年。
お母さんの分の朝ごはんは陰膳(かげぜん)
コクリコ荘の住人は現在留守中の海の母親を入れて7人です。
朝ごはんのシーンでは、おばあちゃんは既に食事を済ませているため、用意する朝ごはんの数は5つでいいはず。
海が6人分用意していた朝ごはんは、おばあちゃんが「お母さんの分は陸と広小路さんで分けなさい」と言っており、数が多いのはわかっていたんですね。
お母さんの分というのはおそらく「陰膳(かげぜん)」で、その場にいない人を想って用意する食事。
長期間留守にする家族や、行方不明になってしまった家族、あの世へ旅立った家族の無事を願うなど、その場にいない人を想って用意する食事ですね。
海のお母さんは、長期間アメリカに行って留守にしていますから、アメリカでも元気で無事に過ごせるように、無事に帰ってきますようにという想いが込められているのでしょう。
海は亡き父を想って毎朝旗を掲げているぐらいですから、母親の安全も願っているのは当然のことなのでしょう。
陰膳で使った料理は食べる
陰膳は残さず家族が食べるという決まりがあります。
ですので食べ盛りの弟と、大食いの広小路さんが食べたということですね。
広小路さんは家族ではないですが、家族同然の住人ですので問題ないと思われます。
コクリコ坂から:おばあちゃんのお茶に出した理由を考察
冒頭の朝ごはんのシーン、みんなが食卓を囲むとき海がおばあちゃんにお茶を出しています。
その行動に疑問を持つ声があるようですので考察してみました。
おばあちゃんにお茶を出すシーン
朝ごはんの支度が出来たころ、コクリコ坂の住人は次々と食卓へやってきます。
そこへおばあちゃんがやってきて席につくのを見ると、海は「おばあちゃんお茶をいれましょうか」と尋ねました。
おばあちゃんは「いいよ済ませてきたから」と答えます。
ということは他の人の席には朝ごはんやお茶が並んでいますが、おばあちゃんの目の前には何もない状況になります。
済ませてきたのは朝ごはん
海がお茶を出した理由の1つとして、「済ませてきた」のは朝ごはんのことで、お茶はOKという意味ではないでしょうか。
海がお茶を出したあと、おばあちゃんは「ありがとう」と言っています。
家族だから皆まで言わなくても通じてるということかもしれませんね。
海にはおもてなしの心がある
海はコクリコ坂の管理人であるおばあちゃんを助け、食事の支度をしたり買い物に行ったりと朝からいろんな仕事をこなしています。
母親も留守がちですので、妹たちの面倒を見るのも日常になっている感じがします。
そうしているうちに海には自然と「おもてなしの心」が身につき、おばあちゃんに何も出さないないままで食卓に座らせておくのが心もとないのかもしれません。
優しい子ですよね。
本音と建前がわかる海
そもそも「お茶出しましょうか」と言って断るというのは建前かも。
海の手を煩わせたくないというおばあちゃんの優しさもあったかもしれません。
あとで自分でお茶を入れればいいのですから。
でも、そんなおばあちゃんの気持ちが海はわかるでしょうから、お茶をいれたのかもしれません。
まとめ:コクリコ坂から朝ごはんお母さんの分はなぜ?おばあちゃんのお茶についても
- 海が朝ごはんでお母さんの分も用意したのは陰膳
- お母さんは留学中で家を留守にしている
- 陰膳は遠くにいる家族の無事を願って作る食事で残さず家族が食べる
- おばあちゃんがいらないと言ったお茶を海が出したのはおもてなしの心
- おばあちゃんがいらないと言っても本当は欲しいかもしれないと気遣っている
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