「君の膵臓をたべたい」僕の名前と性格は?匿名で伏せられている理由についても解説

君の膵臓をたべたいの主人公「僕」は、物語の途中まで名前が明かされません。

僕はクラスメイトの名前も覚えようとしないし、友達を作ろうともしません。

地味なクラスメイトだと皆から思われていて、誰も自分には興味を持っていないと思っています。

主人公「僕」の名前が明かされないのには、彼の性格が関係あるようです。

君の膵臓をたべたいの僕の名前と性格、春樹の名前が匿名で伏せられている理由についてまとめました。

君の膵臓をたべたい:僕の名前と性格は?

「僕」の名前が明かされないのは、僕が人と関わりを持ちたくない性格にあるようです。

僕の名前は最後で明かされる

僕の名前は「志賀春樹」です。

春樹のことはラストまで「僕」とか「君」としか出てきません。

春樹は相手が自分の名前を呼ぶときに、自分をどう思っているのかを想像するのが趣味だと言っていました。

ほとんどの人が「地味なクラスメイト」か、「それ以下」だと思っているだろうとのこと。

春樹は桜良との出会いによって、生きる意味や価値を考えるようになり、自分でも「変わったんだ」と思うようになります。

春樹は桜良の死後、共病文庫を桜良の母親から受け取るときに、自分の名前をはっきりと答えました。

桜良の母親から君の名前は桜良にぴったりの名前ね、と言われ、2人は出会うべくして出会ったのだと気付かされます。

春の樹と書いて「春樹」、春の樹といえば「桜」=桜良。

春樹が自分の殻を破って、人との関わりを受け入れられるようになったということで、名前が明かされたのでしょうね。

春樹の性格

桜良が分析する春樹の性格は「臆病者」です。

春樹は人に興味を持たない性格で、友達とか恋人とか、そういった関わりを持つのが嫌なのです。

自分に危害が及ばなければ誰がどうなってもかまわないという感じ。

春樹は人から注目を集めるのを嫌がっており、桜良の共病文庫に名前を載せるのも拒否しました。

ですが優しい一面も持っていて、友達がいないことを親に心配させないため、ずっと友達がいると嘘をついています。

春樹は誰も傷つけたくないのです。自分と誰かが関わって傷つけるのを嫌がっています。

春樹は現実の世界よりも小説の世界の方が楽しいと信じていているのも、誰も傷つけず、誰からも傷つけられないという臆病からくるのかもしれません。

足るを知る者は富む

春樹は桜良にクラスで仲の良い人はいないのか、と聞かれました。

春樹は本人に聞いたわけでもないのに、他人は自分に興味がないと言っています。

桜良はその発想はどこから来ているのか、と聞くと春樹は「足るを知る者は富む」と言います。

 

足るを知る者は富む

満足することを知っている者は、たとえ貧しくても精神的に豊かで幸福であること

欲深くならずに分相応のところで満足することができる者は心が富んで豊かであること

 

春樹は家族以外の人間関係を頭の中の想像で完結してきました。

人に好かれるのも嫌われるのも春樹の想像です。

誰にどういう風に思われても、危害を加えられなければどうでもいいことなのでした。

だから自分も他人に興味はないし、他人も自分に興味がないと言います。

桜良は、私は君に興味があり、興味のない人を誘ったりしない、と怒りだします。

その後も桜良は春樹を誘い続けるため、春樹が例えた「足るを知る者は富む」は、桜良には通じませんでした。

春樹と桜良がお互いの名前を呼ばない理由

春樹は桜良と出会ってから次第に一緒にいる時間が長くなります。

ですが2人はお互いの名前を呼ぶことはなく、ずっと「君」と読んでいます。

桜良は春樹が自分の名前をいつまでも呼ばないのは、「臆病」からくるものだろうと思っていました。

春樹は桜良の名前を呼ぶことで、桜良が春樹の中の特別な人になってしまうのを恐れているのです。

桜良はいずれ死んでしまうので、名前を呼ぶことによって桜良との関係が「友達」になったり、「恋人」になったりすることが怖かったのです。

桜良はそんな春樹をみて、意地になって春樹の名前を呼ばないようにしていました。

春樹の名前が匿名なのは何故?

春樹の名前が匿名なのは、春樹の心の変化を表わしているように思われます。

名前が匿名なのは心の成長を表現している

物語の主人公なのに春樹の名前が匿名なのは、春樹の心の成長を表現するためだと思われます。

春樹は物語冒頭では全く人と関わりを持たず、クラスメイトの名前も覚えないし、クラスメイトの桜良が病気だと知っても何とも思わない性格でした。

桜良と遊んだ翌日、クラスメイトから噂になっても「仲良しじゃない」と言い、ガム君との会話を終わらせようとします。

ですが桜良と沢山の会話を積み重ねることで、春樹は人に対する感情が変化していきます。

桜良の死後、恭子に共病文庫を見せる時も「君」と言いかけてましたが、意識して恭子の名前を呼びます。

春樹の名前が明かされる前と明かされた後では、春樹の表情もかなり変化がありました。

無表情だった春樹の顔に、力強さを感じられます。

春樹の名前が匿名だったのは、人との距離感に対する春樹の心の成長をわかりやすくするためだったのではないでしょうか。

まとめ:「君の膵臓をたべたい」僕の名前と性格は?匿名で伏せられている理由についても解説

  • 君の膵臓をたべたいの主人公「僕」の名前は志賀春樹
  • 春樹の性格は臆病で、人と関わることで自分も傷つきたくないし、誰も傷つけたくないと思っている
  • 春樹が桜良の名前を呼ばないのは、いずれ死んでしまう桜良が春樹の中で特別な人になるのを恐れたため
  • 春樹と桜良はお互いがお互いになりたいと思っていて、特別な関係を表わすのに「君の爪の垢を煎じて飲む」では陳腐すぎて、「君の膵臓をたべたい」とメッセージを伝えた

 

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