2023年6月にkindle化された天堂晋助著「あばれ猫一代」を紹介します。
こちらタイトルから想像したのは猫の冒険物語でしたが、違いました。
とある猫と飼い主家族の9年間が描かれています。
思わず笑ってしまうようなエピソードや猫あるあるのエピソード、とても楽しく読ませていただきました。
今回は「あばれ猫一代」の内容や感想、著者の関連書籍についてもまとめました。
- 埼玉県出身
- 安原顯氏の創設した創作学校で小説を学び、創作学校にて優秀賞受賞
- 2002年の作品「秦始皇帝と暗殺者」は日本図書館協会選定図書
- 都市伝説以外に歴史小説や恋愛小説など幅広いジャンルを手掛けている
- 誰もが楽しめる小説、歴史に興味がなくても読みやすい小説を目標に執筆活動中
天堂晋助著「あばれ猫一代」を紹介!どんな内容?
「あばれ猫一代」はオス猫チロと飼い主家族の、思わず笑ってしまうエピソードが描かれたエッセイです。
猫と家族の出会い
「あばれ猫一代」の主人公は猫のチロと飼い主家族。
子猫のとき飼い主と出会い、生涯を終えるまでその家族としての日常が描かれています。
猫を初めて買う家族がチロとの出会って、日常に彩りが感じられるようになる。
チロがきっかけとなって明るい風が入って来た感じです。
紹介文にもありますが、チロと出会ったころ飼い主は人生で最悪なときで、チロの存在が支えとなり困難にも負けずに立ち向かえたのです。
きっと「わかる!」と共感する読者も多いのではないでしょうか。

初めて買う猫のためにペットショップに行って右往左往する
主人公の姿は共感しかない^^
猫あるあるに笑ってしまう
「あばれ猫一代」には、猫あるあるのエピソードがふんだんに詰め込まれています。
- ネズミをぽとっと落としていく(褒めてもらうために)
- 脱走
- 去勢手術
- 知らないところでの戦闘
- 爪とぎ
- 動物病院あるある
など、「あるよね」というようなエピソードに思わず笑ってしまいます。
これらのエピソードは猫を飼ったことがある人はもちろん、猫を飼ったことがない人にも楽しめると思います。
私個人としては、猫にそんな習性があったんだね、という新しい発見もありました!
猫って面白いですよね^^
ほっこりエピソード
書籍内にはチロの話以外にもほっこりするエピソードがあります。
中でもツバメのヒナが巣立つお話は、私自身も経験があることなので光景が目に浮かびました。
ヒナが静かだったり天敵であるカラスが近くにいたり、ハラハラドキドキのツバメと人間VSカラスの攻防戦!
自然界で生き残るって大変だなぁと思いつつ、すべてのヒナが巣立つ瞬間は自然と笑顔になっている自分がいました。
主人公の苦労話に励まされる
エッセイの中には猫との暮らし以外に主人公の家族の話、苦労話も描かれています。
まさにチロがいた9年間の記録。
人生って上手くいかない時もあるよねとか、頑張ってるなとか、良かったやん!というようなエピソードがいくつもあるんです。
いつの間にか自分と重ねちゃって、私も頑張ろう!って気になります。
書籍概要
飼い猫チロと動物たち、個性あふれる人間たちを描くエッセイ
チロが来た時、僕は人生で最悪の時だった。どれほどその存在になぐさめられたことか。
チロはいわゆる「かわいい」だけの猫ではなかった。むしろ「ふてぶてしい」という言葉が似合う。
しかしながらその精神は、僕の目を見開かせるものだった。チロは去勢手術や、失踪事件などを通して「なにがなんでも生き抜いてやる」という姿勢を見せてくれた。
母の死、僕の結婚などを経て、チロは欠くことのできない家族の一員となっていく。
笑って泣けるチロとの生活。
憎たらしく、面白い猫。そんなチロと過ごした九年間の記録。
笑いと涙の「あばれ猫シリーズ」第一弾
- 著者:天堂晋助
- 本の長さ:231ページ
- kindle価格:480円(税込み)
- ペーパーバック:1430円(税込み)
- 発売日:2023年6月5日
「あばれ猫一代」の感想と著者の関連書籍
天堂晋助氏のエッセイ本「あばれ猫一代」、とても楽しく読ませていただきました。あっという間の231ページでした。
動物を飼うことの大変さと幸せ
収録されているエピソードはどれも楽しく読ませていただきました。
チロとの別れのシーンでは人間味溢れる家族の感情が伝わってきます。
印象的だったのは父親が息子に「ペットを飼うっていうのはこういうことだよ」というセリフです。
必ず訪れるペットとの別れは家族にとっては辛いことで、その別れは命の尊さを子どもに教える機会にもなります。
9年間の記録はペットがいる幸せと大変さ、別れの悲しさを教えてくれました。
あばれ猫一代の関連書籍
Amazon紹介ページの最後に「憎たらしく、面白い猫。そんなチロと過ごした九年間の記録。」とあります。
チロとの9年間に喪失感を覚えた家族ですが、ラストでは新たな出会いがあるのでは?と期待させてくれます。
そう、あばれ猫一代には続編の「あばれ猫二世: 今度は女の子」があるんです!

また、著者にはエッセイの他、歴史ものや怪談など幅広いジャンルの小説があります。
これらの書籍については記事の最後で紹介しています。

今度の子猫はどんな性格の子なんでしょうね。
楽しみです^^
まとめ:天堂晋助著「あばれ猫一代」を紹介!感想と関連書籍についても
天堂晋助著「あばれ猫一代」を紹介しました。
動物好きである著者はいつか動物文学を書いてみたいと思われていたそうで、あばれ猫一代の出版はとても感慨深いものがあったのだとか。
著者の書籍は歴史冒険ものや怪談、実話ベースの恋愛小説など、今までに多くの作品を読ませて頂きましたが、今回のエッセイもとても良かったです。
猫あるある、人間あるある、ツバメあるあるなど、誰にでも起こりうるようなエピソードですから、背景描写やバスの運転手さんの顔まで浮かんでくるほど。
読みやすく共感できるエピソード多数の「あばれ猫一代」おすすめです。
まずはサンプルページだけでも読んでみてくださいね!
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