小説「私をくいとめて」カーターの個性的すぎるキャラを解説

綿矢りさの小説「私をくいとめて」の隠れた主役はカーターじゃない?

そう思う人が多いのではないでしょうか。

というのも、カーターのキャラが個性的。

それは、こんなヤツいないよね、とか、ありえないとかではなく、

あぁ、いるね。こんな人。

うん。いるいる。

そんな自分の身近にいるかもしれない、私をくいとめての小説に出てくる男前のカーターを紹介します。

小説「私をくいとめて」カーターこと片桐直樹は容姿端麗

カーターはだれ誰が見てもイケメン

カーターこと片桐直樹は主人公みつ子より年遅れて入社しました。

みつ子は32歳で、カーターはみつ子の後輩ですが年齢は34歳の年上です。

カーターが入社したての頃は、彼が廊下の真ん中を堂々と歩く姿は全女子社員をうっとりさせました。

身長は180cmほどあり、遠くから歩いてきても顔立ちの良さがハッキリわかるほど。

ジャニーズタイプではなく、端正な彫りのギリシャ彫刻の横顔のよう。

自分でも男前だと理解している

主人公みつ子は、カーターとは違う部署だけど、私的な話を1度だけしたことがあります。

みつ子が休憩時間に自販機でジュースを買っていると、カーターがみつ子の顔をまじまじとみて、「黒田さん(みつ子)はもっと目に力を入れて表を歩いたほうがいい」と言われ、

「黒田さんはいつも、たった今自分の部屋から出てきたような顔をしている。ぼんやりしている。もっと顔に気合を入れないと」

カーターは、みつ子に見本を示すかのように、ぐっと目に力を入れて眉と目の間を狭めてみせました。

めちゃくちゃカッコイイのだけれど、自分でもそれがわかっててやっているのが伝わり、自分のカッコイイ顔を見せびらかしたいのか?と思えた。

みつ子はトイレの鏡でカーターの見本通りにやってみたけれど、目と目が少し離れているので、顔に力を入れても緊迫感は出なかった。

小説「私をくいとめて」カーター:個性的すぎる性格の持ち主

個性的すぎる性格がドン引き

カーターが入社して1年半が過ぎた頃、あれだけ大騒ぎしていた女子社員の気持ちは、「意地でもカーターを見るもんか」と言う風に変わっていました。

例えば、会議の席で自分が発表する番までは、とても眠そうにしているけれど、いざ自分が喋るとなると「眠気に負ける俺ではない」アピール。

そして、自分の意見が通らないことがわかった途端会議中なのにふて寝を始めました。

そんな大人が本当にいるのか。。。

仕事に対して一生懸命ではなく、みんなが残業している時も周囲の視線を気にせず、さっさと帰り支度を始めます。

カーターのファッションセンス

カーターの内面が明らかになる前から、みつ子は彼のファッションセンスに疑問を持っていました。

みつ子の会社では週に一度のカジュアルデーがあります。

会社の規定が甘いのをいいことに、彼が着てくる服装は

  • 悪趣味なけばけばしいスカーフを巻いてくる
  • カマキリかと思うような派手な緑色のシャツを着てくる
  • どこに売っているのかと思う魔女のような、妙に先のとがった靴を履いてくる
  • 一見地味なスーツだと思ったら、実は裏地が七色のレインボー柄で、カーターは得意げに両腕をあげて見せびらかしていた
  • 薄手のセーターは地が茶色で、スパンコールやメタリックなタイガーの刺繍が大阪のおばちゃんを連想させた

外見と内面がチグハグすぎてドン引き

カーターの凛々しい顔立ちとは違って、ファッションセンスの毒々しさに周囲のみんなは見てはいけないものを見てしまった感で、目をそらす人がおおかたです。

性格も外見とは違い「目立ちたがりでわがまま」

そして仕事もイマイチ。

良く言えば自分を飾らない正直者とも言えます。

そんなカーターを上司が注意しないのも、彼の妙に自信満々な態度と凛々しい風采に言いたいことがあまり言えないらしいです。

小説「私をくいとめて」カーター:どこまでも自分本位

一緒に遊びに行ったことを口止めする

みつ子の先輩でカーターのことが大好きなノゾミさんがいます。

ノゾミさんは、いつもカーターの好きそうなお菓子を持ち歩き、食堂など社内でばったり会ったときにお菓子をあげます。

カーターはノゾミさんと一緒に「イケメン祭り」に行くことになりますが、カーターはノゾミさんに一緒に遊びに行ったことを社内の誰にも言うなと口止めします。

その後ノゾミさんはカーターにディズニーに行く提案をします。

ディズニーに行くのはいいけど、2人はちょっとってことでみつ子たちを誘います。

なぜみつ子と多田くんはOKが出たのか

みつ子:社内でも地味で友達が少ない方だから噂する相手がいないだろう

多田くん:うちに来てる営業の中では一番出世しなさそうで言いふらすほどの勇気もないだろう

とのこと

まるで子どもなカーター34歳

ノゾミさんにお菓子をもらい、ノゾミさんのチケットでイケメン祭りに遊びにいき、ディズニーにではノゾミさんがかいがいしくお世話をしています。

ディズニーでのカーターの様子は

  • 並ぶアトラクションはカーターの好み
  • カーターがジュースをこぼせばプチタオルを出し
  • アトラクションに並んでいる時にカーターが寒そうにしていればカイロを出し
  • ショーの際「遠くて見えない」とこぼせばオペラグラスを出し

何を貸してもらってもカーターはお礼を言いません。

付き合うのも条件つき

ディズニーでカーターはノゾミさんから告白されOKを出します。

条件付きで。

  • とりあえず2.3か月付き合って、それから本格的に付き合うかを考える
  • 付き合ってもキスは絶対にしないと約束させられた

カーター独自のルールについていけるのはノゾミさんだけではないでしょうか。

小説「私をくいとめて」カーター:まとめ

小説「私をくいとめて」カーターは個性的な性格で周りからはドン引きされているようです。

  • かなりのイケメンですが、内面が知れ渡るとカーターのことを見る人はいません。
  • そのファッションセンスも毒々しく、思わず目をそむけてしまいます。
  • カーターはわがままで仕事もイマイチ。
  • 良く言えば素直で自分を飾らない正直者
  • どこまでも自分本位なカーターの独自ルールについていけるのはノゾミさんだけ

物語中、カーターの立ち位置はわき役なのですが、読み終わったあと誰よりも濃い印象を残してくれました。

カーターのキャラクターがあったからこそ、物語が楽しく読めたのかもしれません。

映画化される「私をくいとめて」ですが、カーターがどんな感じで出てくるのか楽しみです。

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